天秤座の新月・金環日食
本日午前3：50ごろ、月は天秤座で新月を迎えました。
今回は、天秤座という風のサインの中で月と太陽が重なると同時に、同じ場所に水星も回座しています。また、日本では観測できませんが、金環日食も伴った特別な新月です。
古代の人々は、「日蝕」は不吉なできごとの予兆であると考えて、その現象を忌み嫌ってきました。もちろんそれに科学的な証拠はないので、「光」＝「陽」の象徴である太陽が「陰」に蝕まれることを不吉ととらえた文化的観念なのでしょう。
現代の占星術の世界では、「日蝕」＝即「不吉」という読みは行いません。
ただし、月蝕や日食と新月・満月が重なる際は、そのエネルギーが増し、それぞれのエネルギーの持続効果のようなものも、普段の新月・満月よりも長くなると考えるのが定説です。
通常の新月は、その月一か月を見通して願いやビジュアライゼーションを宇宙に投げがけるのが一般的ですが、日蝕と同時におこる今日の新月の効力は、およそ半年から1年。
普段以上に中長期的にものごとをとらえて、いつもより視野を広げて将来像を思い描くのが良さそうですね。
ただし、今回の新月には下記のような特徴があり、そのせいでいつもの新月とは少し違った様相を呈しています。
①重なり合う太陽・月に加えて、ほぼ同じ位置に水星があり、3つの天体が蟹座の火星と緊張の配置をとる。
②同時期に、蠍座の金星・魚座の土星・蟹座の火星で水のグランドトライン（正三角形）ができている。
今回の主役である月と太陽は、風のサインである天秤座に。
通常であれば、人間関係や仕事の契約において、新たな始まりが起こったり、余計なしがらみなく自身が望む関係性をすっきりと掲げられる星回りであるはず。
しかし今回はそこに、火星・金星・土星という星たちが、水のサインから強烈なエネルギーを送って、覆いかぶさっているかのような形をとっています。
そのため、水のサインがつかさどる「感情」のうねりのようなものが、いつもよりはるかに強く地球に降り注いでいる状態。
新月のスッキリ感、これから始めよう！という意気込みは、大量の水の気質＝モヤモヤ・ウジウジ感情によっていとも簡単に押し流されてしまいます。
さらに今回は厄介なことに、ホロスコープの図には書かれていないのですが、天秤座に「黒い月」と「南のノード」という天文要素が出現しており、これはどちらも「あいまいさ」「不明瞭なこと」をあらわす要素なのです。
今日の新月、
・何かを始めたい、と思うものの、なんとなく気分が乗らない。
・自分が何がしたいのか、そもそもまだよくわからない。
↑といった気分を感じても、それはあなただけが置いていかれているわけではなく、奇しくも独特の天体配置が生み出した全員共通の気運であるということを思い出して、必要以上に落ち込まないようにしましょう。
また、天秤座は、「どちらかを選べずに悩む」という気質も持っています。
そこに輪をかけて今日は水のサインでのグランドトラインですから、人間関係においてもあいまいさが強調され、相容れない二つのグループのどちらに所属するかを悩んだり、争う二者の間で板挟みになるような経験をする人もいるかもしれません。
新月ながら、今日は感情に引っ張られるとてきめんに沼にハマりやすい天体配置。
あまり深く考えすぎず、とにかくネガティブ思考のループにハマらないようにすることが大切です。
さて、なんとなく不安にさせるようなことばかり書いてしまいましたが、今日のような星回りで迎えた新月のエネルギーをなるべくポジティブに活用する開運ワークも、もちろんあります。
それはズバリ、「心からの感動を味わう」、こと。
水のサインの力が強力に作用する今日の新月は、いかに心を純粋に保ち、我々人間にしか経験できない感情の動きを味わえるかがカギとなります。
考えてみれば、「感動する」という感情をダイレクトに持っているのは、おそらく地球上で人間だけですよね？（ひょっとしたら、ゴリラやキリンも感動しているのかもしれないけど…）
「感涙の涙」を流せるのも、人間だけ。
それだけ人間というのは繊細な生き物であり、心の状態によって良い方向にも悪い方向にも振れていく生き物なのです。
せっかく人間にだけ与えられた「特権」なのですから、時折でも「感動した！」という感情を存分に味わってみましょう。
感動的なドラマや映画を見るのでも、こころ揺さぶられる景色を見るのでも、誰かと話すのでも、やり方は何でも構いません。
感動しているとき、人はそれと同時に「ああ、生きててよかったな…」と感じているはず。
そして「生きててよかった」と思えているその瞬間は、やはりここに存在している自分への肯定感もあがっていますよね。
感動することで、自己肯定感もあがる。
そしてそのポジティブなエネルギーが、あいまいな状況の中でも一本しっかりと自分の中に通る軸を、創ってくれるはずです。
現在は冥王星もまだ逆行中。
「いったいいつになったらこの問題解決するの？」
「私どうしたらよいの？」
と悩むような現象もまだあるかと思いますが、どんな状況にも、必ず変化の光は差し込みます。
新月なのに、問題解決の糸口が全然見えない！という状況でも大丈夫。
まずは自分の心と体を整え、しかるべきタイミングが訪れるまで、自分との対話を繰り返しましょう。
表面上どんなにややこしく見えても、あなたの前に起こる現象、あなたが出会う人は、必然であなたのもとに引き寄せられています。
「この経験ができてよかったな」
「この人に出会えてよかったな」
最終的にはこのような感動をいつか味わえると信じて、一日一日を丁寧に、生きていきましょう。
今日も良い一日になりますように。
占術家・スピリチュアルガイド 青山零（Rei aoyama)
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占術家・スピリチュアルガイド 青山零（Rei aoyama)
《一般社団法人占いクリエイター協会認定》
宿曜占星術師範・トートタロット師範
《一般社団法人日本占道協会認定》
四柱推命講師
九星気学占術士
ホロスコープマスター