【宿曜占星術×文芸】

~宮崎駿監督最新作「君たちはどう生きるか」の今後を読む~

 7/14、スタジオジブリの最新映画「君たちはどう生きるか」が劇場公開されました。

 映画監督・宮崎駿氏が、2013年の「風立ちぬ」以来10年ぶりに手掛ける長編アニメーション映画ですが、一部SNS上では「空席が目立つ」などの書き込みもあり、興行収入含め今後の動向が注目されています。

 今回のこの作品は、昨年12月に公開されて大ヒットを記録し、現在も超ロングラン上映中の「THE FIRST SLAM DUNK」が行った、”ほぼ情報ナシ”で劇場公開に踏み切る、という「スラダン手法」を採用しており、劇場公開となる昨日までのあいだ、映画の情報として公開されていたのは一枚の鳥の絵のみ。

 公開となった昨日ようやくキャスト情報がネット上に流れたものの、「ネタばれ厳禁」のスタンスはあくまでそのままで、作品のパンフレットすら後日配布、という徹底ぶりだそうです。

 天下のスタジオジブリの作品ではあるものの、10年間の沈黙を破る作品を、分厚いベールに包んだまま公開するという手法は、果たして吉と出るのか…。

 劇場内の様子や作品の感想が瞬く間にSNSで拡散される時代だからこそ、よりいっそうその結果は興味深いものとなるでしょう。

 かの宮崎駿監督は、宿曜占星術では「昴宿」。

羊宮に1足、牛宮に3足属する、火と大地で構成された宿の人です。

 高い知性と品格を持ち、名誉運と引き立て運は27宿の中で群を抜きます。牛宮は職人気質でプライドが高く、本物志向。そこに羊宮の闘争心を併せ持つことで、思い描いた理想を、情熱をもって着実に現実化していく力を持つのが、昴宿です。

 スタジオジブリの作品は、言わずもがな日本を代表する、世界に名だたるアニメーション。何十年と時がたってもその魅力が色褪せず、親子2代に渡ってジブリファン、という方もたくさんいらっしゃいます。月日が経ってもその価値が下がらない「ホンモノの」作品を数多く生み出せるのは、まさに昴宿の宮崎監督の真骨頂ですね。

 さて、今回の「君たちはどう生きるか」の公開日は、2023年7月14日。昴宿の宮崎駿監督にとっては、「成」の年・「安」の月・活動期「衰」の日でした。

 宿曜占星術において日取りを行う場合、年・月・日の作用の割合はそれぞれ、年運→25%、月運→25%、日運→50%です。

「衰」の日は、活動期であっても凶日と考えるため、7月14日の公開は、宮崎監督にとってやや「足止め感」を拭えないタイミングであったと言わざるを得ません。

 そして次に、公開と同時に発表となったキャスト陣たちのと関係性にも、興味深い点が見てとれます。

 今回主役の声をつとめた山時聡真さんは、参宿。準主役にあたる役柄の声を担当した菅田将暉さんは、奎宿です。

 宿曜占星術をある程度学んでいる方はお気づきかと思いますが、宮崎駿監督、山時さん、菅田さんの3人の相性が、見事に「安壊トライアングル」を形成しています。

「安壊トライアングル」というのは、3人の人物のそれぞれの相性がすべて「安壊」となる組み合わせ(今回の場合、宮崎監督と山時さんが安壊、宮崎監督と菅田さんも安壊、そして山時さんと菅田さんも安壊)です。

 この相性関係はすべての相性の中で最も注意が必要で、互いの力関係のバランスが崩れてひとたびほころびが生じると、強烈な破壊作用が生じて、瞬く間に人間関係が崩れてしまう相性。

 けれど、絶妙なバランスを保ちながら全員が協力し合えると、大きな利益や成果を生むことができるという、当事者がとてつもなくエネルギーを必要とする特殊な関係です。

 主要キャストと「安壊トライングル」を形成する中での作品作りは、宮崎監督にとっても相当に刺激的で、膨大なエネルギーを必要とする創作活動だったことでしょう。

 それほどに力を注いで作品をクリエイションしていく過程で、その宣伝を一切行わないという手法が正解であったか…。

 キャストの山時さんは風のエネルギー100%、菅田さんは水のエネルギー100パーセントの人で、プロセスは違えど、お二人とも「拡散させる」「広げる」「行きわたらせる」ことでエネルギーレベルが上がっていく方々です。

 そう考えると、あくまで「秘密主義」を貫くやり方は、不動の大地のエネルギーが多くを占める宮崎監督にとってはそれほど違和感を感じるものではなかったものの、主要キャストのお二人の「士気」」には影響をおよぼし、作品の完成度をやや下げる要因になった可能性は否めないと私は思います。

 では、劇場公開の口火が切られた今後は、どのようなことが要になってくるでしょうか?

 ここで私が注目したいのが、いわゆる「脇」を固める豪華キャスト陣、制作陣の存在です。

 多くの映画作品がそうであるように、今回も主要キャストの若いお二人をサポートするキャストは、日本を代表するそうそうたるメンバーの方々ばかりでした。そしてその中に、宮崎駿監督の「応援団」になりえる方がたくさんいるように見受けられます。

 木村拓哉さん、大竹しのぶさんは室宿。柴咲コウさんは氐宿で、宮崎監督とは「危成」の関係です。(「危成」は、こと仕事面での相性が◎。)

 木村佳乃さんは、翼宿。

 そして主題歌を担当した米津玄師さんが斗宿で、それぞれ宮崎監督とは「業胎」の関係(ソウルメイトグループ)です。

 ちなみに、スタジオジブリのプロデューサー・鈴木敏夫氏も室宿で、宮崎監督とは仕事面での発展が期待できます。

 今後は、この「宮崎駿応援団」とも呼べそうな面々が、ネタバレをしない範囲で積極的に宣伝活動を行うこと、作品に関わった感想、作品への想いを世に発信していくことで、徐々に作品自体の注目度が上がることが予想されます。

 SNSを介してすさまじいスピードで情報が拡散していく時代ゆえ、拡散する情報の内容が「劇場がガラガラ」というような「見た目の印象」主体なのか、作品の内容やテーマにしっかりと言及した「中身の印象」主体なのか。

 そこが、作品の今後を左右することになってゆくでしょう。

今後の動向にも、注目していきたいと思います。

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 宿曜占星術は、たった一枚の宿曜盤から、実に奥深い様々なことが見えてきます。そしてそれを深堀りし、哲学していくことによって、世の中で起きる様々なニュースに対してもより一層の彩をつけて接することができるようになります。

 宿曜占星術の様々な魅力と活用法を、今後もたくさんお伝えしていきたいと思います。

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青山零

宿曜占星術師範

四柱推命講師

九星気学占術士

ホロスコープ(西洋占星術)マスター

トート・タロット、ウェイト版タロットリーダー

オフィシャルサイト:https://rei-aoyama.com/

インスタグラム:https://www.instagram.com/reirei_aoyama/

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