7/24 角宿の日 金星のカード
～自らの女性性を開花させ、愛も豊かさもすべてを受け取る女神さまになる～
角宿は、柔軟の大地である女宮に2足、活動の風である秤宮に２足入る日。西洋占星術12サインとの対応は、乙女座と天秤座です。
天秤座は、風のサインの中でも最も動きのある活動宮で、そのルーラー（支配星）は金星です。
今日は、トート・タロットにおける、金星のカードをご紹介します。
【アテュ】 Ⅲ The Empress 女帝
女帝のカードは、Ⅱの女司祭に引き続いて強い女性性を表すカードですが、両者にはそのニュアンス、テーマとなることに大きな違いがあります。
一言で言うなれば、「女司祭」は精神性、「女帝」は物質面の豊かさを表しています。
女司祭のカードのルーラーが、芸術性やスピリチュアルを司る海王星であったのに対し、女帝のカードのルーラーは金星。
金星はまさに「愛と美と豊かさ」を司る、現実面・物質面での充実を後押ししてくれる惑星です。
中央に座する女帝は、ヴィーナス。弁財天・サラスバティ・デメラルの異名を持つ、美と豊かさの神です。赤ちゃんを抱いているポーズをとっており、それはまぎれもなく母性の象徴。女帝の脇には、ヒナに餌をやるペリカンの姿と、守りの盾が描かれてて、これらも母性・そしてカード自体が「守備主体」のカードであることをあらわしています。
女帝の顔の先にとまっている鳩は、平和の象徴であり、これは実際的・実用的な魔法（実益を運んでくるもの）の象徴でもあります。
Ⅱの女司祭のカードの解説でも書きましたが、女司祭のカードは、精神性に寄った母性のカード。
「子供を愛している」と【想うこと】に価値を見出しているのが女司祭です。
反対に、この女帝のカードは現実性に重点を置いた母性のカードであるため、
「子どもを愛しているからこそ、美味しいものをたべさせてあげる」という【現実の状態】を最重要とみなしています。
これはもちろんどちらが良い、ということではなく、精神面と物質面の両者の豊かさを追求していくことが女性性の根源であり、それができてこそ、真の女性性の開花と言える、ということなのでしょう。
7/18～8/15までの、宿曜暦「鬼宿の月」は、男女ともに女性性を豊かにし、家や家庭・大切なコミュニティに意識を向けることで、自身の豊かさを引き寄せられる月です。（男性の中にも、もちろん女性性はあります。）
皆さんは、「ちょっと欲張りかしら？」と思うほどに、あれもこれも手に入れたいと思うことに、罪悪感を感じることが多いのではないでしょうか？？
けれど、カードの中の女帝はいかにも肌ツヤがよく、優雅にそこに座っていて、その恰好は見方によっては「あれもこれも、ぜーんぶ欲しいの！」と、あらゆる豊かさを抱えて離さないようにも見えますね。
もちろん、周囲に迷惑をかけるほどのわがままや、「無い無い思考」は良くありませんが、たまには自分のために、豊かで充実した時間を過ごしても良いのではないでしょうか？
そうしてちょっぴりわがままを言って自分を大切にできると、人は機嫌がよくなるもの。いつも機嫌よくニコニコしている人の周りにこそ、人も仕事も＝愛も豊かさも集まってくるのです。
日本の女性は特に、「妻だから」「母だから」「親のことがあるから」と自分のことをないがしろにして、我慢の毎日を送ってしまいがち。そんなとき、この女帝のカードからのメッセージを受け取ってみましょう。
今日はいつもより少しだけわがままに、自分を優先してみて。あなたが笑顔でいるだけで、周囲は幸せになる。幸せのおすそ分けをしてあげつもりで、まずは自分を笑顔にしてあげてくださいね。
金星の守護を受けるヴィーナスが、そっと微笑んであなたを見守ってくれています。
2023.7.24
角宿の日
女宮（柔軟の地）２足、秤宮（活動の風）２足
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